薩摩地方に伝わる伝統の技法「さつま切り」。
この技法でかつおを切れるのは、枕崎でも数人程度と言われています。
マルニフーズでは、その技法でかつおを切っています。
頭を落とし、内臓を取り出し、脂の多い腹の一部を取り除きます。
その後、三枚に卸し、半身の中央を一直線に切り「雄節」と「雌節」に分けます。
さつま切りの特徴はこの身卸しを包丁一本で行い仕上がりの形にはっきりとした違いがあります。
すべて手作業で切り、機械は一切使わない職人ならではの”作品”です。
籠立てした籠を10枚ほど重ねて煮釜に入れ、釜を温度は90度程度、大きさにより1時間半から2時間煮熟します。
職人の培った勘で煮釜の温度や煮熟の時間は微調整されます。
そうやって煮上がった鰹はタンパク質が完全に凝固され固くなり旨味成分が閉じ込めらます。
煮上がったものを「なまり節」と言います。
堅木を燃やして、下から煙と熱を節にあてて、時間をかけて節の表面の水分を飛ばします。
その後、一晩冷やすと、節内部から水分が表面に出てきます。これを「あん蒸」といいます。
焙乾、あん蒸を一番火から十番火まで繰り返し、焚納屋式で1階から徐々に上へとかつお節を移動させていきます。
そうしてかつお節の硬さと風味が生まれるのです。